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zoom RSS オレゴン転生紀行10

<<   作成日時 : 2010/12/19 13:53   >>

驚いた ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

夜になり、職員皆が帰宅すると
ヴィクトリアと2人で会議室にこもりました。

彼女が持ってきたビデオテープ(今となっては古いデスネ)は
現代版の西部劇でした。

早い英語にはついていけないので、横でヴィクトリアが解説してくれるのですが、
後のことを考えると、それもまともに耳に入らないほど、緊張していました。

ただ、彼氏のことは気になっていたので聞いてみました。
「彼との週末を断ってしまってよかったの?」
「いいの。彼とはもうすぐ別れるの。2人の間にもう愛はないのよ。問題ないわ。」
そうヴィクトリアは答えました。



時間は深夜に差し掛かりました。
映画は終わりにさしかかっています。

私も腹を決めました・・・。

甘い雰囲気が満ちています。




突然、会議室のドアが、バタンと開きました。

見ると、随分前に帰ったはずの桧山氏が立っています。

顔に一面の笑顔を浮かべています。

嬉しい笑顔ではなく、人間が危機的状況に陥ったときに
それを切り抜けようとして出る、引きつった笑顔です。


桧山氏の後ろにカウボーイハットをかぶった大男が立っているのが見えました。

190cmくらいはあるでしょうか?
ヴィクトリアのいとこたちと同じくらいの背丈ですが、
体は、引き締まっています。

長身なので、スリムに見えますが、腕の太さは、私の倍くらいありそうです。


男はどすどすと部屋の中に入ってくると、ヴィクトリアの腕を掴みました。
ヴィクトリアが「キャッ。」と悲鳴を上げるのと同時でした。


瞬間、状況が理解できました。男はヴィクトリアの彼氏なのです。

状況は理解できたものの、体は勝手に反応していました。

連日、ジョージと空手の稽古をしていたおかげで、体がこなれていたのです。


すっと、男に近づいた瞬間、男は右手で腰から何かを抜きました。

瞬間に体が固まりました。体中の血が瞬時に逆流するのがわかりました。

男の手に握られていたのは拳銃だったのです。


よく、ドラマなどで、拳銃を向けられた人が、両手を上げるシーンを目にしますが、
実際に体験すると、体が固まってしまってまったく動けませんでした。


幸い、男は私が固まったのを見ると、銃口をこちらからはずし、
手に持った拳銃をホルダーに戻しました。



男は、ヴィクトリアの腕を掴んだまま、部屋を出ていきました。

ヴィクトリアが泣き声で
「トシ〜、私は大丈夫だから。ありがとう。楽しかったわ。元気でね。」
と言った言葉が胸に突き刺さります。


気がつくと、私は薄暗い会議室にしゃがみこんでいました。
背中がじっとり汗ばんでいます。

桧山氏が背後から
「大丈夫ですか?すみませんでした。」
と言うのが聞こえました。

私は我に返りました。桧山氏も被害者です。
ヴィクトリアを連れ戻しに来た彼氏に無理やり案内させられたのでしょう。
申し訳ないことしたと思いました。


ヴィクトリアの泣き叫ぶ声が、いつまでも耳に残っていました・・・。

画像

                     キャンパス敷地内の林



次回はいよいよ最終回です

























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